歯列矯正

歯並びがそんなに悪くなくても治したほうがいいって本当？

更新日：2024.11.26 |
公開日：2024.11.26

そんなに歯並びが悪くないように見えていても、実は意外な落とし穴があったりします。

見た目が大丈夫そうにみえるだけで噛み合わせに問題があるケース、ひそかにコンプレックスになっているケース、全身の不調を招いているケースなどです。

今回のコラムでは、そんなに歯並びが悪くない場合に治療をするメリットと治療方法を解説します。

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歯並びがそんなに悪くなくても治すメリット4選

そんなに歯並びが悪くなくても、実は治すことでこんなメリットがあります。

コンプレックス改善に繋がるチャンスがある
虫歯、歯周病になりにくい
健康寿命が延びやすい
健康意識や美意識が高まりやすい

一つずつ解説します。

コンプレックス改善に繋がるチャンスがある

歯並びがそんなに悪くないと思っていても他人からの指摘で気になってしまったり、周りから見たらそうでもないのに自分の中では歯並びが気になったりと、ちょっとした歯並びの崩れなどがコンプレックスとして現れがち。

気になる歯並びを改善することで、コンプレックスの解消に繋がることがあります。

虫歯、歯周病になりにくい

歯並びがそんなに悪くなくても、重なっている部分があったり少し傾いている部分があると歯ブラシが当たりにくくなります。

歯ブラシが当たらないと、汚れが落とせずプラークや歯石の原因になるため、虫歯や歯周病のリスクが高くなったり、口臭にも繋がります。

細かい部分まで歯並びを整えることで、これらのリスクを下げることができるでしょう。

健康寿命が延びやすい

歯並びがそんなに悪くないと思っていても、噛み合わせに問題が生じているケースがあります。

噛み合わせに問題があると、顎関節症や顔の歪み、頭痛や肩こり、姿勢など全身の不調に影響を及ぼす可能性も。

歯並びを治して噛み合わせが整えば、全身の健康増進に繋がりやすくなるでしょう。

健康意識や美意識が高まりやすい

歯並びを整えることで、口元の見た目がより美しくなります。口元が美しく見えるようになると、その状態をキープしたいと丁寧な歯磨きをするように。歯磨きをかかさないことで、虫歯や歯周病のリスクが減り、健康増進に繋がります。

また、口元が綺麗になることで歯を白くしたい、肌を綺麗にしたいといった意識が高まることも。

歯並びがそんなに悪くないときの治療方法にはどんなものがある？

ご紹介する方法は以下の3つ。

ラミネートべニア
セラミック矯正
歯列矯正

一つずつ解説します。自分に合った方法を選びましょう。

ラミネートべニア

ラミネートべニアとは、歯の表面をうすく削って人工歯（シェル）を貼り付け、前歯の見た目を改善する方法です。

歯を削ると言っても、削る量は0.3～0.8mm程度とほんのわずか。貼り付ける材料はセラミックなどの審美性が高いものを使用します。

ラミネートべニアは、治療期間が約1～2ヶ月程度と比較的短期間で治療ができる反面、歯を動かす治療ではないため整えられる歯並びは限られています。例えば、噛み合わせに問題がない前歯のすきっ歯や、ごく軽度なガチャ歯などです。

ただし、噛み合わせに問題があったり、歯ぎしり・食いしばりの癖がある方はラミネートべニアが剥がれたり壊れてしまう可能性があるため、治療できないことも。

ラミネートべニアの費用は歯1本あたり5万円〜15万円程度。前歯6本を治すことが多いので、総額は約30～100万円程度です。

※費用や期間には個人差があります。

セラミック矯正

セラミック矯正とは、歯を削って上からセラミックのかぶせ物をする方法です。

歯は動かさず、かぶせ物をするだけなので約1～3ヶ月で終わります。セラミック矯正は歯の色や形を患者さんの希望に合わせて変えられるのが大きな強み。元々の歯の色が黄色かったり、歯が大きすぎる事や小さすぎる事に悩んでいる方にオススメです。

ただし、根本的な歯並び治療ではないので噛み合わせ等の問題が残ってしまいやすいです。もともと噛み合わせに問題がある場合はセラミック矯正では治療が難しいでしょう。

また、歯1本あたりの費用は約10～20万円。セラミック矯正では上の前歯を6本治療することが多いので、総額は約60～120万円程度です。さらに、10〜20年経つとセラミックのかぶせ物は交換が必要になるので追加で同様の費用がかかることも頭に入れておきましょう。

※費用や期間には個人差があります。

歯列矯正

歯列矯正は、歯に装置をつけて歯を動かし、歯並びを整える治療法です。軽度な歯並びの乱れから、噛み合わせに問題がある重度の歯並び不正にも対応しています。

矯正装置はマウスピース矯正とワイヤー矯正の2種類があります。

費用と期間は個人差が大きく、目安として費用は約10～170万円、期間は約1～3年です。

マウスピース矯正

マウスピース矯正はマウスピースを装着することで歯並びを動かしていく矯正方法です。マウスピースは透明なため、矯正しているのが目立ちにくく治療をしているのが周囲にバレにくいのが特徴。装置を外していつも通り歯磨きが出来るので、毎日のケアがストレスになりにくいメリットもあります。

ただし、1日20～22時間以上の装着が推奨されており、食事と歯磨きの時以外はつけている必要があります。水以外を口にするときはマウスピースを外す必要がある、マウスピース自体も洗浄する必要があるなど自己管理が重要な矯正方法になります。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は歯にブラケットと呼ばれる金具をはりつけ、そこに力を加えたワイヤーを通し、ワイヤーが戻る力で歯を移動させる矯正方法です。3次元的な動きが可能なため、治療可能な歯並びが幅広いのが特徴。常に金具が歯にくっついているので、自分で装置を管理する必要がありません。

ただし歯に装置が常時ついているため、唇や頬の粘膜、舌を傷つけやすいです。ワイヤーが飛び出てささってしまったり、傷ついた場所から口内炎が出来てつらい思いをすることも。

しかも、線維性の食べ物は装置に絡まりやすく、装置の間も丁寧に歯磨きをする必要があるため、歯磨きの時間が長くなりがちでストレスとなることもあります。

歯にブラケットを装着する位置やワイヤーの色によって表側矯正、白色矯正、裏側矯正の3つに分かれます。

歯並びを動かす範囲は2パターン

矯正装置の種類はマウスピース矯正とワイヤー矯正の2つ。歯並びの動かし方は、歯並びの一部のみを動かす部分矯正と全体矯正の2種類があります。

ワイヤー矯正の場合、歯並び全体を治療する全体矯正では歯並び全体に装置をつけるのに対して、部分矯正では治療をする前歯のみに装置をつけることがほとんど。

一方でマウスピースによる部分矯正では、前歯だけを治療すると言ってもマウスピースは歯並び全体を覆う形になります。動かす予定がない奥歯も覆わなければならないため、初めは違和感があるかもしれません。

マウスピース矯正での全体矯正と部分矯正の違いは、治療期間または使用できるマウスピースの枚数にあります（※各マウスピース矯正のブランドによって異なります）。

たとえば治療期間の制限が全体矯正では最長5年ほどあるのに対し、部分矯正では数ヶ月から2年までとしていたり、使用できるマウスピースの枚数が全体矯正では最大99枚～無制限であるのに対し、部分矯正では10～25枚程度であるなど。

そのため、部分矯正に特化したマウスピース矯正では、全体矯正も行うマウスピース矯正に比べて平均治療期間が短くなります。

部分矯正と全体矯正ならどっち？

部分矯正は、前歯など一部の歯のみを動かす矯正方法です。歯1～2本から、犬歯から犬歯までの前歯6本（上下合わせて12本）を対象とすることが多いです。

主に、前歯が並ぶスペースがわずかに足りないような、ごく軽度の歯並びのズレや、矯正後の後戻り、かぶせ物を安定させるため歯並びを微調整する場合などに適しています。

歯並びがそんなに悪くない場合は、部分矯正を検討するケースが多いです。

ただ、部分矯正が適応できるのは噛み合わせに問題がない場合のみ。噛み合わせに問題がある場合には、全体矯正が必要になってくるでしょう。

そんなに悪くない歯並びを歯列矯正した例

実際に、アットスマイル矯正で部分矯正をした症例と全体矯正をした症例をご紹介します。画像クリックで詳細を確認できます。

【部分矯正をした症例】

20代女性の部分矯正の症例です。治療期間は2か月半ち、奥歯の噛み合わせに問題のないすきっ歯であれば、短期間で治療を完了することができます。

【全体矯正をした症例】

この方は30代の女性で、前歯のデコボコと出っ歯を改善するため全体矯正を行いました。奥歯の噛み合わせから歯並び全体を整えることで前歯がしっかりと引っ込み、口も閉じやすくなっています。

治療内容：透明なマウスピースによる目立ちにくい歯列矯正です。
※千円以下の端数がある場合は、切り上げています。
※費用は治療当時の料金となります。
※自由診療となり保険は適用されません。
※歯並びによってはマウスピースによる治療が出来ない場合があります。

主なリスクと補足事項：
・歯の動きやすさには個人差があります。
・正しい装着方法で決められた時間以上装着しない場合は治療期間が長くなる可能性があります。
・咬合、歯肉退縮、歯根吸収等が発生する可能性があります。
・矯正箇所が元に戻る（後戻り）場合がありますので、治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
・装置装着後と通院における装置調整後は1～3日ほど痛みを伴うことがあります。
・歯の移動が大きい症例などには不向きです。

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