口元が前に出ている。唇が閉じにくい。こういった悩みをお持ちの方は、もしかすると「口ゴボ」や「ゴボ口」と言われる状態なのかもしれません。
実は口ゴボは、歯列矯正で治せるケースと治せないケースがあります。ではどんな場合に歯列矯正で治せるのでしょうか?
ご自身の口元が口ゴボなのかどうか、どの口ゴボタイプなのかもチェックしてみてください。
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口ゴボとは?
「口ゴボ」とは、唇を閉じたときに、口元が前方にもこっと突き出てしまっている状態を指します。
この呼び方は医学的な専門用語ではなく、口元がゴボッと出てみえるという理由から作られた造語です。特徴としては、次のものが挙げられます。
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鼻先とアゴ先をむすんだ線(Eライン)をひいたとき、口元が線の外へ出ている
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口が閉じにくく、閉じたときにアゴに梅干し状のシワがよる
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鼻の下が膨らんでみえる
これらのどれかが当てはまる場合、口ゴボの状態であるかもしれません。
あなたはどの口ゴボタイプ?
口ゴボと一言で言っても、いくつかタイプがあります。タイプによっても施術方法が異なりますので、まずはそれぞれの特徴を見ていきましょう。
①出っ歯タイプ
いわゆる出っ歯と呼ばれる口元で、上唇がEライン(鼻先とアゴ先をむすんだ線)より出てしまっているタイプです。
口が閉じにくい、唇を閉じようとすると下あごに力が入り、シワがよったりする場合もあります。
歯に要因があり、上の前歯が前に出ていたり傾いてはえていたりする場合と、骨格に要因があり、上あごごと前に出てしまっている場合があります。
このタイプは、上あごの歯並びもしくは骨格自体を後ろに下げていく施術が一般的です。
参考:出っ歯を矯正すると横顔美人に?私の出っ歯はどうすれば治る?症例別の矯正方法をわかりやすく解説!
アットスマイル矯正での矯正事例
マウスピース矯正により出っ歯が後方に下がり、歯並びが綺麗になった症例です。
治療内容:透明なマウスピースによる目立ちにくい歯列矯正です。
※千円以下の端数がある場合は、切り上げています。
※費用は治療当時の料金となります。
※自由診療となり保険は適用されません。
※歯並びによってはマウスピースによる治療が出来ない場合があります。
主なリスクと補足事項:
・歯の動きやすさには個人差があります。
・正しい装着方法で決められた時間以上装着しない場合は治療期間が長くなる可能性があります。
・咬合、歯肉退縮、歯根吸収等が発生する可能性があります。
・矯正箇所が元に戻る(後戻り)場合がありますので、治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
・装置装着後と通院における装置調整後は1~3日ほど痛みを伴うことがあります。
・歯の移動が大きい症例などには不向きです。
②上下顎前突タイプ
上下両方の唇が、Eラインよりも前に出てしまっているタイプです。比較的歯並び自体はキレイなことも多く見られます。
歯に要因があり、上下の歯が前方に傾いてはえている場合と、骨格に要因があり、上下のアゴごと前に出てしまっている場合があります。
このタイプは、上下の歯並びもしくは骨格自体を後ろに下げていく施術が一般的です。
③アゴが小さいタイプ
下アゴが極端に小さかったり後方に位置しており、それによって口元が出ているように見えているタイプです。アデノイド顔貌とも言われます。
参考:歯列矯正で大人のアデノイド顔貌は治せる?美容整形も考えるべき?セルフケアもご紹介!
この場合も、口が閉じにくかったり、唇を閉じようとすると下あごにシワがよったりすることがみられたりします。
また、口呼吸や低位舌(舌が正常な位置よりも低い位置にあること)を伴っている場合もあります。
このタイプは、下アゴを前に出していく施術や、上アゴの歯並びもしくは骨格を後ろに下げていく施術が一般的です。
下アゴの骨格自体に要因がある場合がほとんどですが、アゴ先の皮膚組織が薄いことでアゴが引っ込んで見えている場合もあります。その場合、歯並びや骨格に問題がなければ、形成外科や美容外科での相談が必要な場合もあります。
④鼻が低い・唇が分厚いタイプ
鼻が低かったり、唇が分厚いために、口元がEラインより前に出てしまっているタイプです。歯並びやあごの骨格に問題がなくても、横顔を見たとき相対的に口元が強調されてしまいます。
このタイプは、歯並びや骨格に問題がないのであれば、形成外科や美容外科での相談が必要な場合もあります。
歯列矯正で改善できる口ゴボ、改善できない口ゴボ
歯列矯正で改善できる口ゴボと治療方法
歯の傾きや歯並びなど、歯のみに要因がある場合や症状が軽度の場合、歯列矯正で改善する可能性があります。
治療方法としては、前に出てしまっている歯並びを、矯正装置によって後方に下げることで口元の突出感を改善させるのが一般的です。
症状が軽度の場合であれば、歯を抜かずに治療できる場合もあります。
しかしながら、口ゴボの程度によっては抜歯をして空いたスペースを活用して歯並びを大きく後ろに下げる場合もあります。
歯並びのタイプごとの治療方法については、こちらのコラムも参考になります。
関連記事:歯列矯正でEラインが改善できるケース・できないケースとは?治療がうまくいくコツもご紹介
私の場合は歯列矯正でどう変わる?どんな治療が必要なの?
ご自身が歯列矯正でどう変わるか知るのは、歯科医師に相談するのが近道!
なぜなら歯の動きは、歯根や歯の周りの骨、アゴや骨格などを総合的に見て、歯科学的な観点で考える必要があるから。自分の力だけで予想するのは難しいです。
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「自分は歯列矯正で口ゴボを治せる?」「費用や期間はどれくらい?」などのお悩みも、歯科医が回答してくれます。また、全国さまざまなエリアに提携クリニックがあります。
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インタビュー・体験談
歯列矯正で改善できない口ゴボと治療方法
骨格に問題がある場合
アゴごと前に出てしまっている場合や、アゴ自体の過成長・成長不足など、骨格に問題がある場合には、一般的な矯正治療のみでは改善されないことがあります。
この場合、アゴの骨を切って、アゴを後退させたり、前に出すなどの外科矯正を行うことが一般的です。
アゴの骨を切る手術は、全身麻酔によって行いますので、入院が必要となります。
治療の流れと期間の目安は、次の通りです。
術前一般矯正(約半年~1年半)→入院・手術(約2~3週間)→術後一般矯正(約半年~1年半)→保定(1~2年)→アゴの骨に装着したプレート除去手術・入院(約1~3週間)(行わない場合もある)
全身麻酔やダウンタイムが必要になってくるだけではなく、術後にも後遺症など様々なリスクがあります。手術を受けるメリットとデメリットを考えたときに、どちらが自分にとって比重が大きくなるのか天秤にかけ、じっくり検討することが大切です。
関連記事:外科矯正ってどんな治療?リスクは?普通の歯列矯正と何が違うの?
形成外科や美容外科での対応が必要な場合
鼻の高さや唇・アゴの皮膚組織の厚さなど、歯やアゴの骨格以外を調整するためには、歯科領域では対応できず、形成外科や美容外科での対応となります。
鼻を高くしたい場合には、ヒアルロン酸注入やプロテーゼ挿入、鼻尖形成などの方法があります。
いわゆるたらこ唇など、唇の厚さを薄くしたい場合には、口唇縮小術などがあります。
アゴの皮膚組織が薄いことで、下あごが後退している場合もあります。この場合にはヒアルロン酸注入やプロテーゼ挿入などを行ってあご先に高さを出したりします。また、アゴの緊張が強く、梅干し状のシワがよってしまうときには、ボトックス注射を行うといった方法があります。
※これらはあくまで一例です。治療方針の詳細については、担当の医師にご相談ください。
歯科と美容外科、どっちを選べばいい?
アゴの骨を切って前後に動かす手術は歯科(外科矯正)でも美容外科でも行うことができます。
歯科と美容外科の違いは、かみ合わせなど機能をよくすることが目的か、見た目をよくすることが目的か、という部分にあります。歯科の場合は噛み合わせなど健康面の改善がゴールになるので、思い通りの顔立ちになるとは限りません。理想の顔立ちをとにかく目指す場合は美容外科へ相談した方が良いでしょう。
また、それによって保険適用になるかどうかも違います。見た目をよくすることが目的であれば完全自費診療です。つまり美容外科での治療は完全自費診療となります。かみ合わせなど機能的な問題を治す事が目的で、なおかつ条件を満たせば、保険で治療を受けることができます。
参考リンク:矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは | 公益社団法人 日本矯正歯科学会 (jos.gr.jp)(外部リンク)
口ゴボの治療期間と費用は?
口ゴボの治療方法には大きく分けて歯列矯正(ワイヤー矯正・マウスピース矯正)、外科矯正、美容外科が挙げられます。それぞれの治療の期間と費用の目安を一覧で見てみましょう。
※これらはあくまでも目安であり、症例ごとに個人差がございます。
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ワイヤー矯正 | マウスピース矯正 | 外科矯正 | 美容外科 |
治療期間
(保定期間を除く) |
約1~3年 | 約1~2年 | 約2~3年 | 約1日~3ヶ月 |
費用 | 約60~150万円 | 約10~130万円 | 約150万円~300万円
(自費診療の場合) |
約5万円~400万円 |
なお、ワイヤー矯正の中でも「表側か裏側か?装置の素材は?」など様々な選択肢がございます。同じように、それぞれの治療方法の中においても、症状や選ぶ内容によって費用は変わってきます。
ご自身の治療の適応や、より詳しい治療期間・費用などを知りたい場合、アットスマイル矯正の無料カウンセリングにてご相談してみてください。
口ゴボはマウスピース矯正でも改善できる?
口ゴボの治療は、マウスピース矯正でもワイヤー矯正でもどちらでも可能です。
ただし、歯並びの状態によってはマウスピース矯正では対応できない場合があります。マウスピース矯正でも対応できるかどうかは歯科医に聞きましょう。
アットスマイル矯正では医師との初回相談が無料です。
口ゴボの原因は?
口ゴボの原因は、大きく分けて先天性と後天性があります。
先天性の場合は、歯の大きさや形、骨格などの遺伝的要素が主な原因です。また、頭蓋骨の形やアゴの大きさの特徴などにより、日本人は欧米人に比べて口ゴボのケースが比較的多く見られます。
後天性の場合は、いくつかの要因が考えられます。
歯並びに影響する”癖”
指しゃぶりや舌で前歯を押す、下唇を噛むなどの癖により、歯が傾いたり歯並びが乱れてしまい、口ゴボになっていることがあります。
食生活
柔らかいものばかりで、あまり噛まないような食事を続けていると、アゴの筋肉が使われず、結果としてアゴの成長が不十分となることがあります。アゴの成長不足は口ゴボの主な要因です。
口呼吸
もっとも注意したいのが口呼吸です。本来鼻呼吸をしている場合、口は閉じて口の周りの筋肉(口輪筋)がきちんと使われ、舌は上あごにくっついています。これにより歯を内側と外側から支えている状態となります。
しかし、口呼吸をしている場合、口が開いて口輪筋はゆるみ、舌は下がっています。これにより、歯は支えを失う形となり、歯並びが乱れたり、上あごの歯列が狭くなって前歯押し出され、口ゴボになってしまうことがあります。
また、口の周りや舌の筋肉が鍛えられていないと、悪習癖や下あごの成長不足にもつながります。
アデノイド肥大が口呼吸の原因になる事も
鼻の奥とノドの境目あたりにある、アデノイドと呼ばれる組織が肥大化すると、気道が狭くなるため鼻呼吸ができず、口呼吸になる場合があります。
アデノイドはリンパ系の組織で、2歳~5歳ぐらいがもっとも大きく、この時期に風邪をひいたり細菌に感染したりすると、大きく肥大してしまうことがあります。
その後、アデノイドは次第に小さくなっていくことがほとんどですが、口呼吸の癖が残ってしまう場合があります。
このことに由来して、口呼吸が原因で引き起こされる、下あごが極端に小さかったり、後退しているといった特徴の顔貌をアデノイド顔貌と呼ぶことがあります。(すべてのアデノイド顔貌や口呼吸が、アデノイド肥大が原因というわけではありません。)
参考:歯列矯正で大人のアデノイド顔貌は治せる?美容整形も考えるべき?セルフケアもご紹介!
後天的な要因が考えられる場合、これらの癖や習慣を改善していくことが口ゴボ治療の第一歩となります。
小学生くらいまでのお子さんであれば、これらの改善が将来的な口ゴボの予防につながりますが、骨格が完成している大人の場合は、医療機関での治療も併せて必要となります。
まとめ
歯のみに要因があるケースや軽度の症状であれば、歯列矯正によって口ゴボが改善する可能性があります。
前に出てしまっている歯並びを、矯正装置によって後方に下げることで口元のモコっと出た印象を改善させます。
ご自身が歯列矯正でどう変わるか知るのは、歯科医師に相談するのが近道!
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まずは無料カウンセリングで歯科医に相談してみてください。
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関連コラム:歯列矯正は安くなる?矯正費用の負担を減らす方法5選!貯金無しでも始めたい人は必見!
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