「マウスピース矯正すると噛み合わせが悪くなる」と聞いたことがある方もいるかもしれません。
実はマウスピース矯正で噛みあわせが良くなるケースもあれば、悪化してしまうケースもあります。どんな時に噛みあわせが悪くなってしまうのでしょうか?
今回のコラムでは、マウスピース矯正で噛み合わせが悪くなるケースと良くなるケースを解説します。
噛み合わせが悪くならないためのヒントや、噛み合わせを整える際の費用、噛み合わせが悪くなったときの対処法についても紹介しています。ぜひご覧ください。
結論:マウスピース矯正で噛み合わせが悪くなる時・良くなる時の主な違い
以下にマウスピース矯正によって噛み合わせが悪くなるケースと良くなるケースをまとめました。
× 悪くなるケース
|
・噛み合わせをシミュレーションで予測できなかった
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〇 良くなるケース
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・奥歯の噛み合わせまで治療できるマウスピースを使っている
|
マウスピース矯正で噛み合わせが悪くなるケースは、歯科医師の経験に原因があることがほとんど。不適切な治療法で無理にすすめようとすると噛み合わせにも悪影響が出てしまうことがあります。
逆に、奥歯の噛み合わせを重視するドクターが適切な治療を行った際には噛み合わせが改善します。また、前歯だけ動かすマウスピースではなく、歯並び全体を動かすことができるマウスピースを使うことも重要です。
詳しく解説していきます。
マウスピース矯正で噛み合わせが悪くなるケース
噛み合わせをシミュレーションで再現できないことがある
マウスピースを装着する時、ほんの0.5~0.8mm程度ですがマウスピースの厚みぶんだけ上下にすき間ができています。そのため、3Dシミュレーションで歯を動かした際に、実際の歯の動き方と噛み合わせの動きが一致しないことがあります。
噛み合わせを完璧に再現するには、左右の顎関節の動きを加味する必要があります。しかし、現段階ではシミュレーションで顎関節の動きを取り入れることは難しいとされています。
これはマウスピースの問題ではなく、シミュレーションを行った際にドクターがしっかりとが顎関節の動きを念頭に置いて、歯の動き方を考える必要があります。歯並びだけでなく骨格や口元全体のバランスまで考えてくれるドクターを選ぶことが大切です。
奥歯が沈み込んで圧下してしまう
マウスピース矯正では、歯の噛む面がマウスピースでおおわれています。マウスピースの厚みがある分、噛む力で負荷がかかって「圧下」が起こりやすい状態になります。
「圧下」とは、歯ぐきの方向に歯を沈み込ませる移動方法です。矯正治療に必要な圧下もありますが、奥歯の圧下量が多すぎると上下の奥歯の間にすき間ができて噛み合わなくなってしまうこともあります。
食いしばり癖がある方は圧下しやすいので、癖を治すことが大切です。MFT(口腔筋機能療法)といったお口周りのトレーニングを行うことで改善する場合もあります。MFTの指導を行っている歯科医院もありますので確認してみてください。
奥歯の移動量の多さに比例して圧下量も多くなりやすいため、奥歯を大きく後ろに引っ張る必要があるケースでは特に注意しましょう。
マウスピースを破損・損失したまま放置している
マウスピース矯正は、マウスピースを装着することで歯を移動させる矯正方法です。
壊れたままのマウスピースを装着したり、マウスピースを紛失して装着できていない状態が続くと歯の移動に悪影響が出ます。その結果、歯並びのみならず噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。
マウスピースが壊れたり、なくしてしまった場合はなるべく早く治療しているクリニックに相談しましょう。
治療途中で一時的に噛み合わせが変化してしまう
歯が移動することで噛み合わせにも変化が生じます。そのため、歯が動いている途中で一時的に噛み合わせが悪くなったと感じることがあるかもしれません。
治療中に噛み合わせが悪くなると心配になりますよね。ですが、こういったケースでは、最終的に噛み合わせはきちんと改善する傾向にあるので、あまり心配はいりません。
もし違和感が強くて不安が大きいようなら、その都度担当ドクターに相談するようにしましょう。
マウスピース矯正で噛み合わせが良くなるケース
奥歯の噛み合わせまで治療できるマウスピースを使っている
マウスピースは歯並び全体を覆っていますが、前歯のみの移動しかできないマウスピースもあります。
前歯の移動のみのマウスピースでは噛み合わせの治療ができないため、治療中に噛み合わせに変化が出てきた場合に対応できないこともあります。
歯並び全体を動かすことのできるマウスピースを使用することで、噛み合わせ改善の治療をすることができます。
アットスマイル矯正で採用しているクリアコレクトは、奥歯の噛み合わせまで考えながら歯並び全体を治療することが可能です。
関連記事:クリアコレクトはどんなマウスピース矯正?費用や症例など詳しくご紹介
専門性の高い矯正医に相談している
噛み合わせを含めたマウスピース矯正治療には、ドクターの高い技術と知識が必要です。マウスピース矯正を行うことで噛み合わせにどんな変化が起こりやすいのか、どういったデメリットが存在するのかをきちんと説明できる矯正医を選ぶようにしましょう。
矯正歯科の選び方のヒントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:矯正歯科はどう選ぶ?良いクリニックの選び方と気を付けるべきポイント
おかしいなと思ったらドクターに相談できる環境がある
マウスピース矯正中に噛み合わせが悪くなってきたと感じたとき、すぐに相談できる環境があるのが理想です。
不安に思っても質問できない雰囲気だったり、人気過ぎて連絡が取りにくかったりするとトラブルに対処しにくくなってしまいます。
質問しても、明確な回答がもらえなかったり、信頼できないと思ったときはセカンドオピニオンを受けるのも一つの手です。
【合わせて読みたい】矯正歯科は変更できる?セカンドオピニオンを受けたいときはどうしたらいい?
噛み合わせ改善を目的にマウスピース矯正を行う
噛み合わせ改善を目的に治療計画を立てる事も大切です。マウスピース矯正でも適切な症例に適切な治療を行えば、噛み合わせ改善ができます。
中にはワイヤー矯正を行うよりもマウスピース矯正で治療をしたほうが上手くいきやすいケースもあります。実際の症例と一緒にご紹介します。
開咬(オープンバイト)
開咬とは、奥歯をカチンと噛みこんだときに、前歯が噛みあわずに隙間があいてしまっている歯並びのことです。開咬の方は、前歯で物が噛み切れない症状があります。
奥歯の噛み合わせを圧下させることで、前歯の噛み合わせを改善することが可能です。開咬はマウスピース矯正が適しているといえるでしょう(※骨格に問題がある場合は適応外になる場合もあります)。
逆にワイヤー矯正ではマウスピース矯正のようにスムーズな圧下が難しいので、開咬の治療にはマウスピース矯正の方がやりやすいという先生もいらっしゃいます。
関連記事:開咬(オープンバイト)は歯列矯正で治る?マウスピース矯正はどうなの?治療方法と効果的なトレーニングもご紹介
【実際の症例】
こちらはアットスマイル矯正の症例です。治療前は前歯が噛みあっていませんでしたが、マウスピース矯正治療によって前歯がしっかりと噛めるようになっています。画像クリックで詳細を確認できます。
過蓋咬合
過蓋咬合(かがいこうごう)とは、噛み合わせが深すぎる歯並びです。歯をかちんと噛んで「イー」としたとき、下の歯が全く見えなかったり、上あごに当たったりする症状があります。
骨格に問題がなく、歯並びが原因の過蓋咬合はマウスピース矯正で治療が可能です。
過蓋咬合を治療する場合、前歯の噛み合わせが深すぎてワイヤー矯正では金具が当たってしまうことがあります。マウスピース矯正で治療をする場合は、装置が当たることはないため治療がしやすいというメリットがあります。
過蓋咬合では歯を歯ぐきから引っ張り出す「挺出(ていしゅつ)」という移動方法が必要になります。圧下とは逆の移動方法と考えるとイメージがしやすいかもしれません。
マウスピース矯正で挺出を行う場合は、アンカースクリューや顎間ゴム、アタッチメント(歯に付着させる突起物)を併用することがあります。
関連記事:
- 過蓋咬合(深い噛み合わせ)の歯列矯正ってどんな感じ?マウスピース矯正でも治せるの?
- 矯正用アンカースクリューで何が変わる?顔が短くなる?横顔は変わる?歯列矯正を効率的にする秘密をまるごと解説!
- マウスピース矯正のアタッチメントってなに?目立つ?役割や注意点まですべて解説します
【実際の症例】
こちらはアットスマイル矯正の症例です。この方は非抜歯でマウスピース矯正を行い、深い噛み合わせが改善しています。画像クリックで詳細が確認できます。
出っ歯
出っ歯は前歯が出ているだけではなく、奥歯の噛み合わせも悪いケースがあります。奥歯の噛みあわせの悪さによって前歯のズレが引き起こされていることも。
出っ歯には大きく分けて以下の3つのケースがあります。
- 歯だけが前に出ているタイプ(歯並びが原因)
- 上アゴの骨が前に出ているタイプ(骨格が原因)
- 下アゴの骨が小さい or 引っ込んでいるタイプ(骨格が原因)
マウスピース矯正は歯並びが原因のタイプの治療に適しており、歯並び全体を矯正できるタイプのマウスピースを使用することで、出っ歯と同時に噛み合わせの改善も期待できます。
関連記事:出っ歯を矯正すると横顔美人に?私の出っ歯はどうすれば治る?症例別の矯正方法をわかりやすく解説!
【実際の症例】
マウスピース矯正により出っ歯が後方に下がり、噛み合わせが綺麗になった症例です。画像クリックで詳細が確認できます。
受け口(反対対合)
受け口も歯並びが原因のタイプと、骨格が原因のタイプの2つに分かれます。
受け口の方は噛み合わせに問題を抱えている傾向があります。歯並びが原因の場合に、歯並び全体を矯正できるタイプのマウスピースを使用することで、受け口の治療と同時に噛み合わせの改善も期待できます。
【実際の症例】
この方は噛み合わせが深い受け口でしたが、マウスピース矯正によって歯並びが改善し、しっかりと噛めるようになっています。
治療内容:透明なマウスピースによる目立ちにくい歯列矯正です。
※千円以下の端数がある場合は、切り上げています。
※費用は治療当時の料金となります。
※自由診療となり保険は適用されません。
※歯並びによってはマウスピースによる治療が出来ない場合があります。
主なリスクと補足事項:
・歯の動きやすさには個人差があります。
・正しい装着方法で決められた時間以上装着しない場合は治療期間が長くなる可能性があります。
・咬合、歯肉退縮、歯根吸収等が発生する可能性があります。
・矯正箇所が元に戻る(後戻り)場合がありますので、治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
・装置装着後と通院における装置調整後は1~3日ほど痛みを伴うことがあります。
・歯の移動が大きい症例などには不向きです。
マウスピース矯正の噛みあわせ治療費用
マウスピース矯正をする場合、噛み合わせをどうするかによって費用が変わることがあります。噛み合わせを整える場合と、整える場合に分けて解説します。
噛み合わせを整える場合の費用
噛み合わせを整える場合は、歯並び全体を矯正できるマウスピースを使用して治療を行います。目安として約10~130万円ほど。歯並びは個人差が大きいため、費用に幅が出やすいです。
例:アットスマイル矯正の料金
アットスマイル矯正では奥歯の噛み合わせまで治療できます。目安金額は約30~60万円程度で、症例の複雑さや難易度によって金額が変わります。
関連コラム:歯列矯正は安くなる?矯正費用の負担を減らす方法5選!貯金無しでも始めたい人は必見!
噛み合わせを整えない場合の費用
噛み合わせを整えない場合、前歯のみを移動させる部分矯正で治療します。費用は約10~70万円ほど。
噛み合わせを整える場合に比べると安価で済みやすいですが、噛み合わせの治療ができないため、治療中に噛み合わせに変化が出てきた場合に対応できないこともあります。
私の場合はどれくらい費用がかかる?どんな治療が必要なの?
マウスピース矯正の費用や適切な治療法は個人差が大きく、一概には言えません。そのため歯科医師に相談するのが近道!
なぜなら歯の動きは、歯根や歯の周りの骨、アゴや骨格などを総合的に見て、歯科学的な観点で考える必要があるからです。
アットスマイル矯正なら初回相談が0円!さらにアットスマイル矯正には、審美面についても考慮した矯正治療を行うドクターが在籍しています。
「自分は歯列矯正でどうなる?」「費用や期間はどれくらい?」などのお悩みも、歯科医が回答してくれます。また、全国さまざまなエリアに提携クリニックがあります。
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インタビュー・体験談
マウスピース矯正の噛み合わせについてのよくある質問(FAQ)
理想の噛み合わせってどんな歯並び?
理想の噛み合わせは以下の4つが合わさることが条件です。
- 歯のアーチがU字型
- 歯の真ん中の線(正中)が一致
- 犬歯~奥歯で上アゴの歯1本に対して下アゴの歯2本ですき間なく噛んでいる
- 上の前歯が下の前歯に2㎜覆いかぶさっている
自分の歯並びが正しい噛み合わせなのかは鏡の前でカンタンにチェックできます。ぜひ確認してみてくださいね。
マウスピース矯正で噛み合わせが悪くなったときの対処方法はあるの?
マウスピース矯正を行って噛み合わせに問題が生じた場合、以下のような方法で噛み合わせを調整します。
- マウスピースの使用時間を減らす
- マウスピースを削って調整する
- 追加でワイヤーで修正を行う
- 顎間ゴムを利用する
- 治療計画を修正する
それぞれの症例やドクターによって対処方法は違うので、噛み合わせの調整をする際は十分に確認しましょう。ただし、マウスピース矯正の経験や実績が豊富なドクターは、治療途中で一時的に噛み合わせが悪くなることを想定していることが多いので、あらかじめそういった説明をしてくれることもあります。
まとめ
マウスピース矯正はマウスピースの厚みぶんがあるため、噛み合わせに影響が出てしまうこともあれば、それを活用して矯正治療に活かすことも可能です。
マウスピースの特性を活かして上手く活用できるドクターやリカバリーできる力量のあるドクターを選ぶ、または不安になったときに気軽に相談できるようなクリニックを選ぶことが理想です。
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- 透明で目立たないマウスピースを使った歯列矯正
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関連コラム:歯列矯正は安くなる?矯正費用の負担を減らす方法5選!貯金無しでも始めたい人は必見!
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※千円以下の端数がある場合は、切り上げています。
※費用は治療当時の料金となります。
※自由診療となり保険は適用されません。
※歯並びによってはマウスピースによる治療が出来ない場合があります。
主なリスクと補足事項:
・歯の動きやすさには個人差があります。
・正しい装着方法で決められた時間以上装着しない場合は治療期間が長くなる可能性があります。
・咬合、歯肉退縮、歯根吸収等が発生する可能性があります。
・矯正箇所が元に戻る(後戻り)場合がありますので、治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
・装置装着後と通院における装置調整後は1~3日ほど痛みを伴うことがあります。
・歯の移動が大きい症例などには不向きです。
アットスマイル矯正を受けた人の声
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