歯列矯正をすると、歯並びだけでなく口元全体、さらにはアゴの見た目にも変化が起こる場合があります。
今回は歯並びを治す治療でアゴが変わる理由、そして、歯並びによってどんな風にアゴが変わる可能性があるのかをケースごとに解説します。
さらに、どんな矯正方法だとアゴが変わりやすいのか、歯列矯正では治せないアゴの特徴もご紹介します。
歯列矯正をするとアゴも変わる
鏡の前で、歯のかみ合わせを前後左右にずらしてみてください。すると、アゴのラインがかなり違って見えますよね?
つまり、歯列矯正で歯並びやかみ合わせを整えると、アゴの見え方が変わることがあり得るのです。
また、かみ合わせの位置が正しくなると、お口周りの筋肉もバランスよく使われるようになります。そのため顔の筋肉の付き方や、皮膚のたるみの状態が変化し、アゴ・フェイスラインが変わったと感じる方もいらっしゃるのです。
では、具体的にどのように変化する可能性があるのか、見ていきましょう。
歯列矯正でアゴが変わるのはどんな時?
アゴが短く見えやすいケース
受け口の矯正
歯列矯正によって受け口を治療すると、前に出て強調されていた下アゴが引っ込むためアゴが短くなったように見えることがあります。
また受け口だと、下唇がめくれて分厚く見えてしまっていることもあります。歯列矯正で下あごが引っ込むと、同時に下唇のめくれも改善しやすく、唇が薄くなったように見えることも。その結果、相対的に下あご全体が短くなったように感じる場合もあります。
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治療内容:透明なマウスピースによる目立ちにくい歯列矯正です。
※千円以下の端数がある場合は、切り上げています。
※費用は治療当時の料金となります。
※自由診療となり保険は適用されません。
※歯並びによってはマウスピースによる治療が出来ない場合があります。
主なリスクと補足事項:
・歯の動きやすさには個人差があります。
・正しい装着方法で決められた時間以上装着しない場合は治療期間が長くなる可能性があります。
・咬合、歯肉退縮、歯根吸収等が発生する可能性があります。
・矯正箇所が元に戻る(後戻り)場合がありますので、治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
・装置装着後と通院における装置調整後は1~3日ほど痛みを伴うことがあります。
・歯の移動が大きい症例などには不向きです。
関連記事:受け口は歯列矯正で治るの?タイプ別の治療方法をご紹介!顔立ちの変化はどんな感じ?
オープンバイト(開咬)の矯正
オープンバイト(開咬)とは、奥歯でしっかり噛んでいても上下の前歯がかみ合っていないタイプの歯並びです。上下的に開いてしまうため、面長になりやすいです。
歯列矯正によって口が閉じやすくなると、アゴが短くなったように見える場合があります。
関連記事:開咬(オープンバイト)は歯列矯正で治る?マウスピース矯正はどうなの?治療方法と効果的なトレーニングもご紹介
アゴが長く見えやすいケース
過蓋咬合
上の歯が下の歯に覆いかぶさるように深く噛みこんでいる歯並びのため、上下的にアゴが短く見えます。
歯列矯正によってかみ合わせが浅くなると、アゴの上下的な短さが改善しやすいです。
関連記事:過蓋咬合(深い嚙み合わせ)の歯列矯正ってどんな感じ?マウスピース矯正でも治せるの?
アゴの歪み(ズレ)が整いやすいケース
交叉咬合・正中の不一致の矯正
通常、上の歯は下の歯の外側にあります。ですが交叉咬合では、一部の上下の歯が逆にかんでしまっているのです。そうなると歯だけでなく、アゴの位置もズレて顔が左右非対称に見えることがあります。
交叉咬合でなくとも、歯の真ん中のライン(正中)が上下でずれている場合も、同様にアゴがズレやすいです。
歯列矯正でかみ合わせのズレを治すことで、同時にアゴの歪みも解消される場合があります。
また、かみ合わせがズレていると噛み癖(右でばかり噛むなど)がつきやすく、アゴの筋肉が非対称になりやすいです。かみ合わせが整って噛み癖が解消されると、アゴについた筋肉のバランスも良くなって見た目の非対称が解消することもあります。
関連記事:歯列矯正で正中のずれはどうなる?気になる治療法やメリットもご紹介!
Eラインが整いやすいケース
出っ歯・口ゴボの矯正
Eライン(esthetic line エステティックライン)とは、鼻先とアゴの先端を結んだ線のことで、美しい横顔の指標となるものです。一般的には唇の先がこのEライン上にあるか、少し中に入っている状態が理想的とされています。
出っ歯や口ゴボの歯並びの場合、口元がEラインより外側に出てしまっている傾向があります。
歯列矯正で歯並びを引っ込めると、口元も引っ込むので、横顔を見た時の相対的なアゴの位置や形が、変化して見えることがあります。
受け口の矯正
受け口の場合、下あごがEラインから出ていることが多いです。
歯の生えている角度やかみ合わせの問題で受け口になってしまっている場合は、歯並びを治すことで横から見た時の下あごの突出感が解消しやすいです。
歯列矯正とEラインの関係については、こちらのコラムで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
参考コラム:歯列矯正でEラインが改善できるケース・できないケースとは?治療がうまくいくコツもご紹介
アゴがシャープになりやすいケース
過蓋咬合の矯正
過蓋咬合の方は、噛みこみが深いために噛む力が強いことが多く、エラの筋肉が鍛えられ張っている症状が多くみられます。
歯列矯正でかみ合わせを整えることで、かむ時にかかっていた余計な力も軽減する場合があります。すると、エラ部分の筋肉(咬筋)の発達が抑えられて、アゴのラインやフェイスライン全体がすっきりしてくるということも。
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インタビュー・体験談
歯列矯正では改善できないアゴの特徴
アゴ自体の長さや形を変えたい場合
歯列矯正でアゴが変わったように見えるのは、あくまで歯並び・かみ合わせの変化に伴うものです。アゴの角度や位置関係が相対的に変化したり、口周りの筋肉の付き方が変わることが要因です。
アゴ自体の長さや形など、骨格や皮膚組織を変えたい場合には、美容外科などで外科的な処置が必要になります。
上下のアゴの大きさ・形に問題がある場合(顎変形症)
上下のアゴの大きさや形・位置などの、骨格的な異常が原因でアゴが歪み、歯並びが悪くなっている症状を「顎変形症」と言います。例えば、上あごが成長しすぎて出っ歯になっていたり、下あごが成長しすぎて受け口になっている場合などです。
顎変形症のケースでは、歯列矯正のみで歯並びやかみ合わせを治すことが難しく、外科矯正が必要になります。
なお、顎変形症と診断された場合には、外科矯正に関わる矯正治療・抜歯・手術は保険適応となります。
参考:矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは|公益社団法人 日本矯正歯科学会
アゴが変わる矯正方法は?部分矯正でも変わるの?
主な歯列矯正の方法には、「ワイヤー矯正(表側)」「審美ブラケット矯正(白色)」「舌側矯正(裏側)」「マウスピース矯正」があります。
これらの矯正方法の全てにおいて、アゴの見え方が変わる可能性があると言えます。
なぜなら、どの方法でもかみ合わせを整えることができるからです。ただし、かみ合わせを整えられるのは歯並び全体を矯正する場合です。
前歯だけなど、部分的なところだけを治療する場合(部分矯正)は、かみ合わせよりも前歯の見た目を重視します。そのため、歯並び全体を矯正する場合に比べて、口周り全体の大きな変化は起こりにくいです。
かみ合わせを治したい方や、アゴや口元の印象を変えたいと思っているのであれば、歯並び全体を矯正することをお勧めいたします。
「どの矯正方法がいいの?」とお悩みの方は、こちらのコラムが参考になります。
参考コラム:マウスピース矯正とワイヤー矯正はどちらが効果的?メリット・デメリットを一覧でご紹介
歯列矯正で顎関節症は良くなる?
結論から申し上げますと、マウスピース矯正で顎関節症が治るケースもあれば、治らないケースもあります。
顎関節症の病態や原因は非常にさまざまで、必ずしも歯並びやかみ合わせが原因となっているとは限らないからです。
歯並びやかみ合わせのせいで、アゴがずれたり、アゴに過度な負担がかかったりして顎関節症を引き起こしてしまっている場合には、歯列矯正で歯並びやかみ合わせを正しく整えたことによって顎関節症が治るケースもあります。
顎関節症の症状が重度であれば、矯正治療よりも顎関節の治療を優先したほうが良いこともありますので、専門医への受診をお勧めいたします。
マウスピース矯正と顎関節症の関係については、こちらのコラムで詳しく解説していますので、顎関節症でお悩みの方や、矯正で顎関節症になるのではと心配されている方は、ぜひご覧ください。
参考コラム:顎関節症はマウスピース矯正で治るの?悪化するの?原因とともに解説します!
まとめ
歯列矯正をすると、アゴの見え方が変わることがあります。それは主に、かみ合わせを整えたことによる影響が大きいです。
しかし、どう変化するか知るのは歯並びだけでなく、歯根や口周りの骨格、アゴの状況まで把握する必要があるため自己判断は難しいです。
ご自身が歯列矯正でどう変わるか知るのは、歯科医師に相談するのが近道!
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関連コラム:歯列矯正は安くなる?矯正費用の負担を減らす方法5選!貯金無しでも始めたい人は必見!
アットスマイル矯正の矯正事例
アットスマイル矯正では出っ歯やガタガタの矯正はもちろん、奥歯のかみ合わせの矯正にも対応しています。横顔のEラインでお悩みの方もお気軽にご相談ください。
治療内容:透明なマウスピースによる目立ちにくい歯列矯正です。
※千円以下の端数がある場合は、切り上げています。
※費用は治療当時の料金となります。
※自由診療となり保険は適用されません。
※歯並びによってはマウスピースによる治療が出来ない場合があります。
主なリスクと補足事項:
・歯の動きやすさには個人差があります。
・正しい装着方法で決められた時間以上装着しない場合は治療期間が長くなる可能性があります。
・咬合、歯肉退縮、歯根吸収等が発生する可能性があります。
・矯正箇所が元に戻る(後戻り)場合がありますので、治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
・装置装着後と通院における装置調整後は1~3日ほど痛みを伴うことがあります。
・歯の移動が大きい症例などには不向きです。
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