フィックスリテーナーは歯列矯正が終わったあと、後戻りを防ぐために使われる保定装置の一種です。
今回のコラムでは、フィックスリテーナーとはどうやって使用するのか、メリット・デメリット、費用や期間も含めて解説します。
フィックスリテーナーはどうやって使う?費用や期間は?
フィックスリテーナーは、取り外し式のリテーナーとは違い、歯の裏側の形に合わせたワイヤーを前歯6~8本に接着して固定します。
ワイヤーは細いものを使用し、接着剤も薄いので滑舌や発音に影響が出ることはほとんどありません。
フィックスリテーナーは歯科医院によって異なりますが、約20,000円前後で作られることが多いです。矯正費用にあらかじめ含まれていることもあります。
矯正治療の期間は個人の歯並びによって異なりますが、「歯を動かす期間+6か月程度」が目安です。
リテーナーは歯並びを安定させることが目的なので、後戻りしていないかどうか確認するため、3~6カ月に1回程度の通院するのがおすすめです。
関連記事:矯正後の後戻りは防げるの?自分で治せる?後戻りに関する疑問を解決します!
フィックスリテーナーのメリット・デメリット
メリット |
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デメリット |
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一つずつ解説します。
メリット
自分で管理する必要がない
フィックスリテーナーは歯に接着して固定しておく装置です。そのため、取り外し式のリテーナーと違って、着脱を自分で管理する必要がありません。
装置が入っているとパッと見てわからない
フィックスリテーナーは歯の裏側につける装置のため、パッと見たときに装置が入っているのがわかりません。また、前歯の裏に沿ってワイヤーが入っているので、口を開けても気付かれにくく、審美面でも優れています。
デメリット
自分で取り外しができない
フィックスリテーナーは歯に固定されているので、自分で取り外すことはできません。無理に取ろうとすると歯や歯ぐきに大きなダメージが出ることもあります。
外したいときは歯科医院に相談し、除去してもらいましょう。
虫歯・歯周病のリスクが高くなる
歯の裏側にくっついているので、歯磨きがしづらくなります。装置の周りには汚れが溜まりやすいので、丁寧に磨く必要があります。
汚れをそのままにしておくと虫歯や歯周病の原因になるので注意してください。
劣化するとワイヤーが剥がれて後戻りに繋がる
フィックスリテーナーは接着剤が劣化すると、剥がれてきてワイヤーが外れてしまうことがあります。一部分が外れていても気付かないこともあるため、歯の固定がゆるんで後戻りに繋がることも。
フィックスリテーナーがきちんと接着しているかどうか、定期的に歯科医院でチェックしてもらう必要があります。
フィックスリテーナー以外のリテーナーにはどんなものがある?
リテーナーは固定式のフィックスリテーナーのほかに、取り外しが可能なものがあります。
取り外しが可能なリテーナーは大きく分けて以下の2つに分かれます。
- 歯の周りをワイヤーで覆うプレートタイプ
- マウスピースタイプ
どちらも自分で着脱する必要がありますが、取り外して歯磨きできるので衛生的です。
費用の目安としては、プレートタイプが約20,000~30,000円、マウスピースタイプが約5,000円(片顎)になります。
リテーナーは何を使えばいいの?
ここまでフィックスリテーナーと取り外し式のリテーナーの2種類をご紹介しました。結局どのリテーナーがいいのか気になる方も多いのではないでしょうか。
以下のようなケースでは、フィックスリテーナーを用いた方が後戻りするリスクをかなり減らすことができると言われています。
- 裏側矯正をした
- 歯のねじれが大きかった歯並び(捻転歯)を矯正した
- もともと下アゴが狭い
ただし、フィックスリテーナーは全てのクリニックでやっているわけではありません。フィックスリテーナーを希望する場合は、治療前にクリニックで取り扱っているかどうか確認しましょう。
歯磨きが苦手で磨き残しが多くなりやすい方、もともと虫歯や歯周病のリスクが高い方などは取り外し式のリテーナーのみを使用するほうがいいです。使う方の歯並びや持つリスクなどを考慮してリテーナーを決めていく必要があります。
どのリテーナーを使うかは歯科医院でよく相談して決めましょう。
フィックスリテーナーのよくある質問
他のリテーナーと併用できますか?
リテーナーの目的は「後戻りの防止」です。フィックスリテーナーのみでの固定が難しいと判断された場合は、取り外しが可能なタイプと併用することがあります。
ただし、フィックスリテーナーとマウスピースを同じ側のアゴに使用することはできません。両方を使いたい場合は、下アゴはフィックスリテーナー、上アゴはマウスピースにするなど上下別に使用してください。
フィックスリテーナーを壊した!タダで作り直せる?
フィックスリテーナーの費用は約20,000円前後であり、歯科医院によっては矯正治療の費用に含まれていることもあります。ですが、壊れて再製作する場合には、別途費用がかかることが多いです。
再製作の費用はクリニックによって異なるので、あらかじめ確認しておきましょう。
まとめ
フィックスタイプのリテーナーは歯に固定して後戻りを防ぎます。自己管理が不要ですが、磨き残しを作らないよう日常的に丁寧な歯磨きが必須です。剥がれていても気付かないこともあり、定期的な通院が推奨されています。
せっかく歯並びが綺麗になったのに、後戻りでガタガタになってしまったら悲しいですよね。リテーナーを正しく使うことで後戻りはほとんどないのでしっかりと使っていきましょう。
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治療内容:透明なマウスピースによる目立ちにくい歯列矯正です。
※千円以下の端数がある場合は、切り上げています。
※費用は治療当時の料金となります。
※自由診療となり保険は適用されません。
※歯並びによってはマウスピースによる治療が出来ない場合があります。
主なリスクと補足事項:
・歯の動きやすさには個人差があります。
・正しい装着方法で決められた時間以上装着しない場合は治療期間が長くなる可能性があります。
・咬合、歯肉退縮、歯根吸収等が発生する可能性があります。
・矯正箇所が元に戻る(後戻り)場合がありますので、治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
・装置装着後と通院における装置調整後は1~3日ほど痛みを伴うことがあります。
・歯の移動が大きい症例などには不向きです。
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